古着のボタン穴を直す!
青森県八戸市で洋服お直しをしているOh!Oh!(ダブルオウ)です。
今回は「メルカリで買った古着のボタン穴(ボタンホール)を補修したい!」というお客様からのご依頼。お品はこちら!

「SUGAR STREET WEAVERS」というアメリカ製の織物ブランドの古着です。一見どこも問題ないように見えるのですが、ボタンホールがこんなことに!

こんな状態だと、糸がからみまくってボタンが外せない!
しかも、他の穴も全部おんなじ状態…!!


ボタンのつけ外しにめっちゃ時間がかかり、ストレスに耐えきれず、ご依頼いただくに至りました。そのストレス、我々が解消しましょう!
制作開始!
適当に直すと、またほつれてしまったり、もっと広い範囲がバラバラになったりしてしまいます。なので、以下の手順で確実に補修していきます!
1)前立てを一旦外す
2)織物の糸がこれ以上バラバラにほどけないよう、補強する
3)ボタン穴がほつれないよう、丁寧に穴かがりする
前立てを外す
まずは、前立ての縫糸を外す作業から。
こういった濃い色の織物は縫糸が全然見えないので、めっちゃ目を凝らす必要があります。関係ない箇所をほどかないよう、慎重に…。

裏も外していきます。

ボタン穴の縁を補強している糸も全部取ります。

やっとこさ、ボタン1個分のほどきが終わりました。

全部取ったぞ!

外しの作業が終わったら、次はボタン周りの補強をしていきますよ。
補強する
外した前立てをアイロンで平らにします。

折り目が消えて、ペタっとなりました。

ボタン穴のほつれた糸をざっくりと整えます。

そして、接着芯を用意しまして…

前立ての裏側に貼っていきます。これで、織り糸がある程度固定されました。

折り目をつけます。

さらに、ボタン穴の部分に両面の接着芯を置き…

アイロンでプレスし、くっつけます。これで、ボタン穴周りの織り糸が固定されました。

ピンセットで持ち上げても、ボタン穴のまわりはくっついたままです。

次に、前立てを縫い直します。

ボタンホールの大きさと間隔が変わらないよう、チャコで印をつけます。

ボタンと穴の位置が揃っているか、確認します。

これでやっと下準備は完了!いよいよボタン穴を仕上げていきます。
ボタン穴を作り直す
まずは、ミシンでボタン穴の周辺をざっくりと縫います。織り糸がほどけないようにするための保険の作業です。
接着芯が穴を塞いでいるので、専用の工具で穴を開けます。

最後に、ほつれを掬い直すように穴かがりをしていきます。

できあがり!
なんてきれいなボタン穴でしょう…!

ビフォー&アフター。

ほどけないようにがっちり補強したので、これからも安心ですよ。
ボタンもスルッとつけ外しできました!ノーストレス!!

価格の目安
参考までに、今回のようなボタン穴(ボタンホール)補強の価格感をお知らせします。
合計 12,000円〜
内訳
・前処理(前立てほどき&補強) 3,000円〜
・ボタン穴手縫い補強 5個で9,000円(ボタン1個あたり1,800円程度)
みなさんも、「着たいけどストレス感じる」「なんかしっくりこない」というお洋服はお家に眠っていませんでしょうか?
せっかく持っているのに出番がないのは寂しいので、もしお手伝いできることがあれば気軽にお問い合わせくださいませ!

Oh!Oh!(ダブルオウ)は、2021年に青森県八戸市でスタートした洋服お直しサービス。洋服好きの親子が、高い技術とデザイン力で、大切なお品をお仕上げしています。おかげさまで、全国からたくさんのお直しをお任せいただいています。